珈琲はどこでも美味しいと思ってたら知らなかった真実!(KEN)
今回のパリ出張は本当に良い経験になりましたが、私の平日の仕事は貿易関係、それも日本の商品を仕入れるバイヤーと似たようなものですが、仕事でもプライベートでもコーヒーを飲む機会がとても多いのです。
今回はしっかりとコーヒーを自分で挽いて、淹れることを覚えたのでパリでもコーヒーを淹れて飲めるよう、奥さんの実家に先に届くように豆と抽出器具も一式送っておきました。
電気ポットだけは現地で用意し、ドリッパーも物凄い数があってビックリしましたが、日本の製品はやはり日本よりは少し高い価格で、海外製品はドリッパーで2万円近くするのもあってビックリです。
しかし、最初に入れたコーヒーは同じメッシュで挽いて、同じ器具で淹れているのに味が全然違っており、味も香りも全く違うものになってしまったのです。
さっそく「翔」さんにLineですが、簡単にパリなら水とペーパーフィルターを替えると日本の味に近くなるよと、言われて気づいたのは水質です。
なるほど、軟水の日本の水道水と硬水のパリの水道水では、味が変わってしまうのかという事でしたが、これが奥が深いというかなんとも難しい事なのです。
◎翔さんからの追加の長文
硬度は「フレシャス富士」が21mg/Lと「ボルヴィック」60mg/Lで軟水、「エビアン」304mg/Lと「ペリエ」417mg/Lは硬水になるのと下記のような長文が送られました。
賢さんが住んでいる神奈川県秦野市の水道水硬度は、配水場によって異なります。
蓑毛配水場:30、落合配水場:91、寺山配水場:70、 柳川配水場:83、 また、秦野市内の水汲み場では、弘法の清水の硬度が120mg、護摩屋敷の硬度が32mg、羽根配水場の硬度が89mgなど、場所によって硬度が異なります。
日本の水道水の殆どは軟水ですが、国際基準では硬度が120mg/L以下が軟水、以上が硬水と言われております。
軟水はミネラル成分が少ないので珈琲を淹れる為には最高の水と言われています。
それでも秦野市の水道水は塩素で消毒されてから供給されていますので、多少の塩素臭がありますし浄化装置でクリーニングしてから「研究室」でも「Room365」でも使用しています。
秦野市では[弘法の清水]の水汲み場が120mg/Lで、その他の水汲み場と配水場は全て100mg/L以下の軟水です。
これによって、とてもクリーンな優しい珈琲が淹れられるのですが、硬水ですとカルシウムとマグネシュウムが多くミネラルも多いので、苦みが強く出てしまいますが使用するペーパーでも多少はコントロールできます。
クリーンな珈琲が淹れられないのは水質だけではなく、抽出時間に関係してくるのですが気が付かれたでしょうか?
もし良かったら価格は高いのですが「シバリスト」(SIBARIST)というペーパーを購入してコーヒーを淹れてみれば、違いが少しは埋まるはずですが、ミネラルウォーターの「ボルヴィック」を使うか、ペーパーを替えてみるか色々やってみてください。
また、できたらイギリスの「OREA Brewer V4」、デンマークの「April Plastic Brewer」は平底ドリッパー、円錐形でもドイツの「Graycano Dripper」ドリッパーも「シバリスト」のペーパーで素晴らしく綺麗でクリアなコーヒーが淹れられますので、ドリッパーのお土産待ってます。➡ここまでの長文でした。(ありがとうございます!)
★「秦野の水」は羽根配水場の物ですので硬度が89mgです。
★「Volvic」はフランスのオーヴェルニュ火山自然公園の北端に位置するボルヴィック市周辺で採水硬度は60mgです。
早速に義兄と一緒に買い物に行きましたが、「シバリスト」(SIBARIST)のペーパーは円錐の「ハリオV60」用50枚で2,500円前後、「April Plastic Brewer」用で3,400円前後です。驚きました!
ミネラルウォーターは「ボルヴィック」は500ml24本入り、普段は水の管理が行き届いているパリなので水道水でも十分です。
パリの有名店では「April Coffee Roasters」や「Fuglen Coffee Roasters」の豆を使用している店が多く、自家焙煎している店は少ないようです。
コーヒー豆もついでに購入して、さっそく「April Plastic Brewer」と「HARIO V60」で淹れてみましたが、なるほどと思いましたし、水質の違う水でも日本で淹れたコーヒーよりも美味しいコーヒーが淹れられて大満足です。