JUGEMテーマ:競馬

 私が東京での生活を諦めたのは28歳の時で、競馬で借金を作ってしまい結婚も早かったので子供を抱えて本当にその日暮らしの状態が続いていた時です。
たまたま上京した父にその姿をさらけ出すことになって、せっかく「競馬塾」も卒業してこれからという時でしたが、当時の借金を肩代わりすることを条件に実家の仕事を継ぐことになり、東京を引き払って帰郷したのです。

もちろん離婚寸前の状態でしたので、家内ともいろいろと話して子供たちのために二人で頑張ることと、競馬は見るだけにして馬券は買わない約束で帰郷したのです。
それから20年間の間に母と父が亡くなって、家業も懸命に頑張ったおかげで順調に売り上げを伸ばし、東京で生まれた二人の子供たちも、大学を卒業して家業を手伝ってくれるようになったのです。

結局馬券は25年間ほど買えませんでしたが、競馬の勉強だけは「ボス」と連絡を取り合いながら続けました。
通常買いのヒントや資料はすべて「ボス」から提供されたものですが、最初は訳も分からず全てのレースを対象にデータ分析を蓄積しました。
したがって仕事で上京した時は、いつも「ボス」にだけは必ず会っていろいろと話をしていたのですが、馬券を買わないでレースを見ていると不思議なことに、いろいろと見えなかった部分がハッキリと見えてくるようになったのです。

 家内は東京時代から「ボス」には何度か会っておりますので、25年後に「ボス」が訪ねてきた時は本当にビックリしてましたが、そのおかげで馬券を買うことができるようになったのです。
家内もなんとなくそんな時期が来るものと思っていたそうで、陰ながら好きな競馬を取り上げてしまって申し訳ないと思っていたようで、子供たちが家業を継いでくれるということもあって関東行きを承諾してくれたのです。

後で分かったことですが、どうやら家内自身が関東に戻りたいと考えていたようで、術中にハマったのは私の方だったようです。(笑)
1年早く私はこちらへ来てその間に生活のベースを築き、家業を子供たちに引き継いで上京する約束でしたので、最初の1年間が本当に大変でした。⇒続く