良くコーヒーに特別に拘っている訳ではないのですが、一歩足を踏み入れたことですっかりコーヒーの魅力に取りつかれてしまいましたし、その魅力は計り知れなくこれからも楽しみの一つになりそうです。

その入り口の第一歩には「ゲイシャ種」がありましたし、その華やかなジャスミンやレモンの香りと、柚子の様な酸味にとても驚いたものです。

他にも「ブルボン種」や「ティピカ種」等がありますが、今回は「パカマラ種」を取り上げます。

中南米「エルサドバドル」の研究所で交配され育てられたのが「パカマラ種」ですが、調べてみるとパカス種(Pacas)とマラゴジッペ種(Maragogipe)を交配という事でこんな名前になったそうです。

 

「パカス種」は「ブルボン種」の突然変異種で背の低い樹木と高品質な味が特徴、「マラゴジッペ種」は「ティピカ種」の突然変異種で、非常に大きな豆(エレファントビーンと呼ばれる)が特徴で背の高い樹木の組み合わせで、「マラゴジッペ種」の遺伝子を受け継ぎ非常に大きな豆が収穫され、これが「パカマラ種」の最大の特徴になっています。

 

不均一な形状になることもあり、選別や焙煎に注意が必要ですが、カッププロファイル(風味)は複雑な味わいに柑橘系やベリー系の明るい酸味とフローラルな香り、キャラメルやチョコレートのような甘みがバランスよく調和してます。

「マラゴジッペ種」の影響で、滑らかで厚みのあるボディが感じられる場合が多いですし、スペシャルティコーヒーのコンテスト「カップ・オブ・エクセレンス」などで高い評価を受けることがあります。

標高1,200~1,800メートルの高地で、肥沃な火山性土壌を好みますが、樹木が大きくなる傾向があり、収量が低めで病害虫への耐性も弱いため、管理が難しい品種です。

 

主な生産地としては「エルサルバドル」がパカマラの発祥地であり、代表的な産地ですが、その他にも近隣の「グアテマラ」や「ホンジュラス」、「ニカラグア」など中米諸国でも栽培されてます。

スペシャルティコーヒーでの人気もあって、ユニークな風味と希少性から、高級スペシャルティコーヒーとして扱われることが多く、浅煎りから中煎りで特徴が際立ちます。

 

「パカマラ種」は「大きな豆」と「複雑で華やかな風味」が最大の魅力ですが、栽培の難しさから生産量が限られるため、プレミアムなコーヒーとして楽しまれていますし、本当に雑味のないクリーンな味わいが素晴らしいです。

 

今回は「Owlet Coffee」さんの「El Salvador/サンタアナ・ロスナランボス農園」の「パカマラ」です。

 

 

今回は粗挽きにして「ハリオV60」と中細挽き「オリガミ&ウェーブペーパー」の2種類で、淹れてみました。

基本的にはどちらも美味しいのですが、残念ながら100gだけでしたので、我が家では3人で飲むので3回淹れると終わりです。

200gにすれば良かったですが、ネルドリップもしてみたかったですし、その他の豆も欲しかったので3種類を購入しました。

特徴としてはフルーティでとても美味しいですし、優しい酸味と温度が下がるとさらに別の果実の味があって、香りも優しい香りでとてもクリアで綺麗な琥珀色です。

 

3種類の中でも華やかなのが「Costa Rica」の「Orange Typica/Honey」でとてもフルーティーで、色々なフルーツのニュアンスが絡み合ってとても美味しいシングルオリジンでした。

アイスにしてみたらさらに美味しいかもですが、機会があったらチャレンジしてみたいです。